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会長ご挨拶


EAJSへようこそ。当協会は日本をテーマとする学者・研究者の集まりです。日本研究は今や学術研究の一領域および大学での学問分野として確立されたものとなりましたが、ヨーロッパでは長年にわたり、言語や国家の壁や大学の因習旧弊に阻まれて、研究者は程度の差こそあれそれぞれ孤立した形で研究を行ってきました。その中で受け継がれてきた豊かな多様性は、絶えず刺激やインスピレーションを与えてくれるものでしたが、研究者間の相互交流や情報交換の必要性も非常に強く希求されたため、1973年にヨーロッパ日本研究協会が設立されました。

ヨーロッパ日本研究協会(EAJS)の主たる目的は、ヨーロッパのあらゆる国およびアメリカ合衆国と日本における日本研究に対する関心を喚起し研究を支援すること、3年毎に開かれる国際会議やシンポジウム、ワークショップによって日本研究分野における情報やコミュニケーションの円滑な流れを促進することです。さらに、EAJSは会員の増加を目指しています。EAJSは東ヨーロッパで徐々に発展しつつある日本研究コミュニティに対し特に門戸を開いており、日本研究分野での新進の研究者達を組織し支援するよう努めております。ヨーロッパ統合や深化するグローバリゼーションを鑑み、EAJSはヨーロッパの各国の日本学研究団体や日本およびアジアやアメリカ合衆国の諸団体との連携や協力を強化したいと願っています。学術目的に加え、日本に関するヨーロッパの研究者の代表として、多国籍組織に対し会員の利益を守り、ヨーロッパレベルでの研究に資金と指針を与える団体を保護するための活動を行っています。

EAJSは、各国別の日本研究団体を支援し、可能な場合には設立の支援も行います。これらの国別の団体は、学術的にも政治的にも、国レベルという小さな単位の方がより行動しやすい場合もあるという事情の認識から、EAJSよりもずっと後に設立されたものが大半です。

同時にEAJSでは、EAJS会議に関連して開催される分野別サブグループの編成も推奨しています。学際的な対話にはEAJSが理想的な場であり、各分野内での議論を深めるには個別の会議セクションが最適な基盤となるのですが、どちらも研究者にとって必要であるのは明らかです。

EAJSがさらに目指すのは、日本語教育をより力強く促進するための言語政策を支援することです。この活動は、現在のヨーロッパの言語教育行政を分析して組織され、欧州言語参照枠を実施するために言語教育分野(AJE)だけでなく他の異文化教育分野でもヨーロッパと日本の研究機関とネットワークを結んで行われています。

日本関連のテーマで研究する全ての学者のメリットになると考え、近年はネットワークの強化に取り組み、アジア研究協会とのジョイント・メンバーシップの協定締結に至りました。この協定が、海を越えたはるか彼方の研究者達とヨーロッパの研究者の連携に寄与するものになると強く確信しております。

EAJSは3年毎に会報を発行しています。

EAJSは国際交流基金の支援をうけ、1980年代初頭から会議に日本からのゲスト講演者を招聘しています。同基金からは1994年に当協会の事務局を設置する際にも補助金を受けました。現在、事務局はドイツのフランクフルト大学に於かれ、会員情報の管理や会報の発行、理事会内のコーディネート、その他外部とのあらゆる契約関係の処理などに当たっています。

当協会の国際会議は、ヨーロッパ全域および世界各地からの研究者と知己を深める絶好の機会です。この会議に参加し、EAJSの活動をますます身近に感じていただきますよう、心よりお誘い申し上げます。

2000年に開始されたEAJSの重要な取り組みがPhDワークショップです。欧州、日本、米国で学ぶヨーロッパの学生たちが、関連分野の研究者相互で交流する場として役立ってきました。ここでの交流がEAJS国際会議でさらに深められるという理想的なケースも見られます。

ハラルド・フース EAJS会長
英国 シェフィルド大学



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